小さなきずまで検出するためには、一般的に波長の短い超音波を使う。
超音波で検出できるきずの大きさには下限があり、その目安は波長の約2分の1である。これは回折限界とよばれる物理原理によるもので、波長に比べて十分に小さいきずでは超音波がほとんど反射されず、探触子に戻るエコーが得られないためである。したがって波長が長いと小さいきずを見落としやすく、波長を短くするほど小さいきずからも反射が得られて検出能は高くなる。波長はλ=c/f(波長=音速÷周波数)で決まり、音速が一定なら周波数を高くするほど波長は短くなる。鋼中の縦波音速はおよそ5900m/sで、2MHzでは波長が約3.0mm、5MHzでは約1.2mmとなる。
ただし周波数を高くすると減衰が大きくなり、厚い材料や結晶粒の粗い材料では超音波が奥まで届かない。検出能と透過力はトレードオフの関係にあり、実際の探傷ではその両方のバランスをとって周波数を選ぶ。
波長短い = 小きず検出◎ ただし減衰とのトレードオフ
関連規格:JIS Z 2300 / JIS Z 2344
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